09/08/26 国民審査の成り立ち

○8月30日に迫った総選挙投票と同時に
 最高裁裁判官の国民審査も実施


  →が、目立たない上に審査で不信認・罷免となった裁判官は一人もいない
    →「形骸化している」との指摘が絶えない



◇国民審査の投票方法:
 ・辞めさせたい裁判官の欄に「×」印
 ・辞めさせたくない裁判官の欄にが何も書かない
   ※「×」以外に、「○」を書いた場合は票全体が無効に
     →「×」を書いていてもカウントされず
 ・「×」印のついた票が有効票の過半数に達した裁判官は罷免



◇国民審査の歴史:
 ▼起源:
  ・1900年代初頭(米国):元は選挙で判事を決める州が多かった
    →が、判事が選挙活動に集中することで訴訟の処理が滞るような事態が生じた
     →30年代:弁護士会などが任命後の審査制度を検討
      ⇒40年:ミズーリ州で初めて正式に導入


 ▼日本へ:
  ・日本国憲法策定時:連合国軍総司令部(GHQ)は導入を提案
    →が、大審院(最高裁の前身)院長(戦後は最高裁判事)の霜山精一氏は反対
      ⇒「法律の判断は国民に容易にわかるものではない」
    →GHQ:「審査制度を盛り込まないならば国会の同意を必要とする人事制度にすべき」
      ※ただGHQ自身も実効性には懐疑的
        →実質的なチェックというより国民主権の象徴的な制度と解釈
  ・49年:第1回国民審査 ※09年8月のもので21回目


 ▼問題点:
  ・投票の方法:「×」印…積極的な不信認票以外はすべて信認票に
  ・任命から総選挙までの間が短い場合:判断材料がほとんどない
  ・最大の問題点…有権者にとって最高裁裁判官がなじみ薄
    ※米国:近年、複数の州で弁護士会/独立した委員会が選挙前に判事の評価をまとめる
      ex)コロラド州:08年選挙に合わせ独立委員会が108人の判事について評価発表
         →1人だけ「信認すべきでない」と評価され、投票でも信認不足で失職